名言集

心に残る 辞世の句 おすすめ25選

「辞世の句」とは、人が死の間際に詠む漢詩・和歌・俳句などのことです。自分の人生を振り返り、この世に最後に残す言葉として、様々な教訓を私たちに与えてくれるといって良いでしょう。

古来より数えきれない「辞世の句」が残されてきましたが、その中でも私自身の心に残ったおすすめの「辞世の句」を厳選してお届けします。

辞世の句 25選

1. 真田幸村「辞世の句」

「さだめなき浮世にて候へ者、一日先は知らざる事、我々事などは浮世にあるものとは、おぼしめし候まじく候」

明日のことはどうなるか分からない時代ですから、私のことはこの世にいないものと思ってください。

2. 由井正雪「辞世の句」

「秋はただ 馴れし世にさへ もの憂きに 長き門出の 心とどむな 長き門出の 心とどむな」

寂しい季節になる秋は慣れていても物哀しいものだが、長い死出の旅に出るにあたって心は現世に残さないようにしよう。

3. 東條英機「辞世の句」

「我ゆくも またこの土地に かへり来ん 國に酬ゆる ことの足らねば」

私はあの世に行くが、また再びこの土地に戻ってこよう。この国への恩返しが足りていないから。

4. 井伊直弼「辞世の句」

「咲きかけし 猛き心の 一房は 散りての後ぞ 世に匂いける」

世の中のためを想った熱い思いは、自分が死んだ後に世の中に理解されるだろう。

5. 明智光秀「辞世の句」

「心しらぬ 人は何とも 言はばいへ 身をも惜まじ 名をも惜まじ」

私の心は誰にもわからない。なんと言われても構わない。命も名誉も惜しくはない。

6. 小野小町「辞世の句」

「あはれなり わが身の果てや あさみどり つひには野べの 霞と思へば」

我が身の果ては、荼毘の煙になり、野辺にたなびく霞になってしまうのかと思うと、哀れで儚い。

7. 北条時頼「辞世の句」

「業鏡高く懸げ 三十七年 一槌にして打ち砕き 大道坦然たり」

業を映し出す鏡を掲げて生きてきた37年であったが、今、その鏡を槌で打ちくだき、安らかな悟りの境地に達している。

8. 武田信玄「辞世の句」

「大ていは 地に任せて 肌骨好し 紅粉を塗らず 自ら風流」

この世は世相に任せるものだ。その中で自分を見出して死んで行く。見せ掛けで生きてはならない。生きるのは、本音で生きることが一番楽である。

9. 上杉謙信「辞世の句」

「四十九年一睡夢 一期栄華一盃酒」

四十九年のわが生涯は、振り返ってみれば一睡の夢のようなもので、この世の栄華は一盃の美味しい酒に等しい。

10. 十返舎一九「辞世の句」

「この世をば どりゃおいとまに せん香の 煙とともに 灰左様なら」

そろそろこの世からお暇しましょう。線香の煙とともに灰になったら、ハイ、さようなら。

11. 井原西鶴「辞世の句」

「浮世の月 見すごしにけり 末二年」

人生50年と言われているが、あまりに楽しくて、うっかり二年余分に生きてしまった。

12. 松尾芭蕉「辞世の句」

「旅に病んで 夢は枯野を かけめぐる」

夢の中ではまだ枯野をかけ廻っているけれど、病に倒れた私はもう旅に出ることも出来ない。

13. 細川ガラシャ「辞世の句」

「散りぬべき 時知りてこそ 世の中の 花も花なれ 人も人なれ」

花も人も散りどきをわきまえてこそ美しい。

14. 柴田勝家「辞世の句」

「夏の夜の 夢路はかなき 後の名を 雲井にあげよ 山ほととぎす」

夏の夜のように短くはかない人生だったが、ほととぎすよ、この名を後世まで伝えてくれ。

15. 弁慶「辞世の句」

「六道の 道のちまたに 待てよ君 遅れ先立つ 習いありとも」

義経様、どうか冥途への道の途中で待っていてください。先立つ順番に後先があったとしても。

16. 源義経「辞世の句」

「後の世も また後の世も めぐりあへ 染む紫の 雲の上まで」

弁慶、後世もそのまた後世もめぐり逢おう。あの紫色に染まった雲の上まで一緒に行こうぞ。

17. 伊達政宗「辞世の句」

「曇りなき 心の月を 先立てて 浮世の闇を 照らしてぞ行く」

先のわからないこの世だが、夜に月の光を頼りに道を進むように、自分が信じた道を頼りにただひたすら歩いてきた。

18. 大石内蔵助「辞世の句」

「あら楽し 思ひは晴るる 身は捨つる 浮世の月に かかる雲なし」

思いを晴らして死んでいくのは、何と楽しいことよ。 見上げる月に雲がひとつもかかってないように、我が心は澄み切っている。

19. 武田勝頼「辞世の句」

「おぼろなる 月もほのかに 雲かすみ 晴れて行くへの 西の山の端」

雲にかすんだ月がおぼろに見える。やがて霞は晴れて西方浄土に向かっていくようだ。

20. 黒田官兵衛「辞世の句」

「おもひおく 言の葉なくて つひにゆく みちはまよわじ なるにまかせて」

この世に思い残すことはもう何もない。今は迷うことなく心静かに旅立つだけだ。

21. 徳川家康「辞世の句」

「先に行く あとに残るも 同じこと 連れて行けぬを わかれぞと思う」

私は先立つが、あとに残ったお前たちもいずれは同じように死ぬのだ。だからといって、お前たちを死の道連れとはしない。ここで別れよう。

22. 石田三成「辞世の句」

「筑摩江や 芦間に灯す かがり火と ともに消えゆく 我が身なりけり」

ああ、故郷の芦の間に燃えているかがり火がやがて消えていくように、自分の命ももうすぐ潰えてしまうのだな。

23. 豊臣秀吉「辞世の句」

「露と落ち 露と消えにし 我が身かな 浪花の事は 夢のまた夢」

天下を統一した自分も、朝露のように生まれ、そして朝露のように儚く死んでいく。

24. 吉田松陰「辞世の句」

「身はたとひ 武蔵の野辺に 朽ちぬとも 留め置かまし 大和魂」

自分の命がこの武蔵野で果てる事となっても、自分の思想はこの世で生き続ける。

25. 高杉晋作「辞世の句」

「面白き 事もなき世を 面白く すみなすものは 心なりけり」

面白いと思えることのない世の中を面白くする。それを決めるのは自分の気持ちの持ち方次第だ。

 

以上、歴史上の人物25名の辞世の句をお届けしました。最後の言葉である辞世の句は、皆さんの心にどう響きましたか?